DNA婚活とは、簡単に言えば人間の遺伝子を分析し、相性の良さでお見合いや交際へ進めるものです。2018年NHK「おはよう日本」でも取り上げられたDNA婚活。以前その「DNA婚活」がTwitterのトレンドにもなりました。
「DNAの相性」で結婚相手を決めるだなんて、科学の進歩がすごすぎると思いつつも若干疑う部分がありますよね?
もはや、漫画の世界!「恋と嘘」が真っ先に思い浮かびました。(国が個々人の遺伝子の情報に基づいて結婚相手を決めるという世界での物語の漫画。)
今回はこのDNA婚活について詳しく調べていこうと思います!
いい匂いの人は「運命」の人?「HAL遺伝子」とは
年頃の女性が父親や男兄弟に対して「臭い!」と臭いを嫌うことってありますよね?これは子孫繁栄に関係している「HLA遺伝子」が関わっているそうです。
私たちは自分と似た遺伝子を遠ざけ、自分と遠い遺伝子に惹かれるように臭いで判別できるようになっているのです。
実際に科学的に行われた実験では、男性に3日間着てもらったシャツを女性に嗅いでもらい、最も心地よいと感じた匂いは、その女性と比較して多様な遺伝子をもつ男性のものという結果が出ているそうです。
自分の「HLA遺伝子」が、相手のものとより異なるほど「いい匂い」と受け止められ、自分もより異なるHLA遺伝子から発せられるニオイに惹かれるようになっているということなのです。このHLA遺伝子の型が違えば違うほど、種としての多様性が高まりますし、強い子孫が残せるため、該当する男女は強く惹かれあうというわけです。
ちなみに私も昔、耳の後ろの匂いをかいでいい匂いがしたら運命の人だと母に教えられました(笑)
そこから男の人と交際する際にはにおいを気にするようになり… やはり一緒にいると居心地がいい男性はいい匂いがします!(笑)
母がいう運命の人というのは遺伝子レベルで相性がいい人っていうことだったのですね。ちなみに夏の恋が多い理由の一つに、「汗にこのHLA遺伝子がまぎれているから」ということが関係しているそうです。
今のパートナーと同棲しようか悩んでいる人は試しにパートナーの匂いを嗅いでみてはいかがでしょうか?
実際のDNAマッチング・DNA婚活の流れは?
DNAマッチングでは唾液からHLA遺伝子の配列を算出し、医道メディカルが作成したデータに配列をタイピングすると数値が出る仕組みです。
タイピングした配列が100%一致していれば相性0%、一致度が0%であれば相性100%として相性を割り出します。つまりDNAが「一致していない」ほど相性が良いというわけです
「相性が良いとパートナーの体臭を魅力的と感じる度合いが高まり、パートナーに対する満足度が高まる」(医道メディカル代表の陰山康成氏)とも言われています。
DNA婚活の先駆けであり、ミラコロで取材インタビューをしたこともあるジーンパートナーさんのホームページによれば、こういう流れになっています。⑤の相性診断では5つの項目に基づいて測定しており、総合結果・魅力度・関心の種類・惹かれ合う度・妊娠に関する相性です。
結婚相談所やマッチングサイトは、社会的な適合性の診断を専門としていますが、遺伝子婚活においては、二人の個人間の生物学的な適合性をDNAから分析します。良いパートナーを紹介するためにはこの両方の適合性を考慮しなくてはなりませんが、このDNA分析により、この二つの適合性を備えたパートナーを紹介することが可能となったそうです。
難しい話になってきましたね。でも、すべてお任せでやってくれます!
DNA婚活のメリット
① 出会いが効率的になる
そもそも、男女間のパートナーシップには大切な観点が2つあります。
【社会的な適合性】
年齢、学歴、ユーモア、人生観、関心など
【生物学的な適合性】
価値観や気持ちがぴったりと合い、関係が長続きするために必要。
この2つの中の生物的な適合性が数値化して見えるというのはかなり大きなポイントになると思います。婚活がうまくいっていない人やサクサク進めたい人は婚活の「後押し」としてやってみて損はないのではないでしょうか?
② 離婚の可能性が低い
DNA婚活は「合わなくて別れる」ということを最小限に抑えたものです。婚活で1番辛いのは理想と現実のギャップです。「いいと思ったにもかかわらずお断りされた」、「妥協したけどやっぱり何か違う」など。そういったギャップを少しでも抑える手段として利用するのもいいと思います。
確実にゼロではなく、理想と現実のギャップの可能性が減るということですね。
DNA婚活のデメリット
① 新しい差別対象に「遺伝子」が加わるかも
DNAといえばかなりセンシティブな情報。容姿だけではなく知能や成績も遺伝と関わっているというデータもあります。遺伝要因は私たち自身でどうにもできないから、いい遺伝子だけ残って、出来損ないの遺伝子は差別されてしまうのではないかという懸念が大きいと思います。
参考リンク:残酷な「遺伝の真実」あなたの努力はなぜ報われないのか
② サンプルが少ない
この遺伝子婚活で成婚したひとの前例は調べてもほとんどありません。見つかったのは遺伝子婚活を実施している会社の体験談レビューのところくらいでした。経験談や口コミが見られないというのは今のインターネット社会に生きている現代人の皆さんにとって信憑性に欠けるということではないでしょうか。
逆に今後、遺伝子婚活が普及していって「遺伝子婚活ブログ」やSNSで実体験がかかれるようになり、遺伝子婚活が身近になっていく未来がくれば変わってくるでしょう。
割と一般化してきてますよね!
遺伝子婚活サービスの実態
実際に婚活サービスに遺伝子婚活を取り入れている3社を紹介します。マッチングアプリや紹介制、パーティー制など様々な形態があるので気になった人は是非チェックしてみてください。
【3カ月間活動し、成婚退会した場合】
会社名 | 入会金 | 検査料 | サービス |
---|---|---|---|
ジーンパートナー | 36,000円~ | 不明 | お見合いのみ |
NOZZE(ノッツェ) | 33,000円~ | 55,000円 | お見合いのみ |
Marvelous(マーベラス) | 55,000円 | 21,780円 | お見合い、パーティー |
※別途、マッチング料・月会費・成婚料がかかります。
ジーンパートナー
先程も紹介しましたが、「DNA婚活」の独占販売権を持っているスイスの会社です。遺伝子の適合性だけではなく社会的適合性による”マッチングの質”も大切にしてくれる業界経験が豊富なベテラン仲人様とのみ提携を行なっております。
遺伝子婚活がまだ普及していないということもあり、かなりお得に利用できるようです。
NOZZE(ノッツェ)
大手の結婚相談所で支店は全国にあります。聞いたことがある人も多いのではないでしょうか。
最近始まったDNAマッチングサービスですが月に100名から200名も入会者がいるそう!まず説明会を聞きに行った後に入会なので無理な勧誘とかもなさそうです。マッチング料が少々高額ではありますが試してみる価値がありそうですね!
Marvelous(マーベラス)
DNA(遺伝子)分析を活用したマッチングメソッドを導入しています。DNA分析をもとに、婚活パーティーやイベントなどの出会いの場を提供する「DNA+パーティー・イベントコース」、結婚を考えている方に結婚を考えているお相手を紹介してくれる「マーベラスコース」があります。どちらも「DNA+婚活」のサービスになりますので、生物学的な相性(遺伝子相性)で相手を選ぶことができます。
まとめ
遺伝子婚活はヨーロッパやアメリカではかなり多くの人に利用されているため、日本ではまだまだこれから伸びていくのではないかと思います。年齢や容姿、年収などの条件に振り回され、婚活に疲れた人やより婚活を効率よく進めたい人にはおすすめできるサービスかもしれません。
「将来、遺伝子婚活が普及していったら他のサービスはどうなるの?」と思う方もいるかと思います。例えば、結婚相談所ですが、就活にエージェントがいるように婚活でも一緒に伴走できるエージェントがいれば心強いですよね。
そうしたエージェントがいるのが結婚相談所のいいところですが、もしそういうニーズがなくなってしまったのであれば、今後は少しずつ減っていってしまうかもしれません。
マッチングアプリは若年層にとってはお金のかからない便利な出会いの場になってきています。もし、結婚相手や適職が全てがAIや遺伝子情報で決まってしまったら少し複雑な気持ちになるしれませんね。
DNA婚活ばかりが進んでいくと、どうも人間味がないというか、管理されて生きている感が強くなりそうですよね。
こういったサービスは全て便利ですが、1つの手段でしかありません。もちろんどれもメリットとデメリットがあります。それらを知ったうえで自分の意思を持って、自分に合った婚活をしていきましょう!
引用文献
1.【近ごろ都に流行るもの】「DNA婚活」 伴侶探しは遺伝子の相性で!
2.恋愛遺伝子”HLA遺伝子”から発せられるフェロモンとは?
3.おはよう日本(NHK) 遺伝子が決め手?『DNA婚活』とは!?
4.パートナー選びは年収より遺伝子? DNAを使った婚活が動き出す
5.遺伝子レベルで恋してる?DNAを使ったパーティー
6.女性は遺伝子で寄ってくる?「恋愛遺伝子」と「体臭」の甘い関係