今回お話を伺ったのは裕子さん(仮名)、31歳。一見、おっとりとした雰囲気の女性。しかし話してみるととてもサバサバとしていてポジティブ、海外志向で常識にとらわれない、いい意味で自由な精神の持ち主でした。婚活アプリ「Pairs(ペアーズ)」で出会った2歳上のペルー人男性と結婚して約3ヵ月。憧れだった国際結婚の夢を叶え、やさしい旦那さまと幸せな日々を送っているそうです。
さんのプロフィール
- 年齢:31歳
- 居住:
- 職業:営業職
- マッチングアプリ利用期間:約1年間
- 成果:5~6人と会った
- 現在:ペアーズで出会ったペルー人男性と結婚して約3ヵ月
利用したマッチングアプリ
- ペアーズ(Pairs) ※以下ペアーズ
- Omiai(オミアイ) ※以下Omiai
国際結婚にあこがれてペアーズに登録
りな:婚活は何歳の時に始めたんですか?
29歳です。30歳に差し掛かって、そろそろ結婚したいなと思ったので。
りな:もともと国際結婚がしたかったのですか?海外志向は昔から?
実は学生の頃までは海外に全く興味がなかったんです。でも社会人になって初めて行った海外旅行で目覚めてしまって(笑)。
最初はハワイとかタイとかだったんですけど、しだいにキューバとかまで行くようになりましたね。だんだん怖いものもなくなってきました(笑)。それで国際結婚に憧れるようになってたんですけど、「絶対に外国人と結婚する!」って思っていたわけでもないんですよ。
海外転勤の可能性があるとか、留学経験があるとか、外資系企業に勤めているとか、海外に関わる人と結婚できたらいいな、と思っていたんです。
りな:旦那さまとはどこで知り合ったんですか?
マッチングアプリのペアーズです。ペアーズでは5~6人と会ったんですけど、最後に会ったのが主人でした。
りな:なぜペアーズを選んだんですか?
「Pairsで外国人と出会えます」みたいな広告を見たんですよ!それで登録しました。
実は以前、婚活パーティーにも何度か行ったことがあって、真面目そうで良い方が多かったんですが、残念ながらグローバルな出会いには巡りあえなかったのでパーティーだと難しいのかなと思ったんです。
アプリだと自分の希望を入れておけるし、希望条件から探せるので、その方が自分の希望の相手と出会いやすいかなって。
りな:どこの国の人がいいとかはあったんですか?
そうですね、スペイン語が好きで勉強していて、英語も少しはわかるので、スペイン語、英語圏の人だといいな、とは思っていました。
旦那さまは日本在住ペルー人
りな:旦那さまはペルーの方でしたよね。
はい、ペルーの公用語はスペイン語なので希望どおりだったんです。
りな:では、スペイン語で会話するんですか?
いえ、日本語です(笑)。彼は日本語がペラペラなので。
りな:日本にきて長いんですか?
はい、若いころから日本で暮らしてるので、15年以上は日本に住んでいます。
りな:そうなんですね!じゃあ結婚生活も今後も日本で送ることになるんですか?
はい。もともと家族で日本で暮らしていて、今はご両親は定年なので今は帰国しているんですが、彼は日本に残っています。今後も国に帰るつもりはないそうです。
りな:裕子さんは海外で暮らしたいとかはないんですか?
私自身は海外で暮らす事に憧れもあるのですが、彼は日本が好きで、ずっと日本で暮らしていたいようなので。それは初めから聞いていました。
りな:マッチングアプリで海外の方に初めて会うときは抵抗などなかったのですか?
全くなかったです。彼に会う前にもペアーズでは何人かお会いしたんですけど、皆さんいい人だったので安心しきってましたね。
りな:ペアーズで会った人は全員外国の方ですか?
いえ、日本人にも会いました。みなさんいい人でした。
りな:失礼ですが、ペアーズって悪い評判もよく耳にするんですよね…
えっ!!そうなんですか!?全然知らなかったです!すごくいいアプリだと思っています。みなさんプロフィール通りでしたし、やさしくて真面目な方が多かったですよ。
私、運がよかったのかな?(笑)
りな:何か気を付けていたこととかなかったですか?
そうですね…メッセージのやり取りは大事にしていました。チャットでじっくり会話をしてから会うようにしていたので、変な人はいなかったし、どんな人かだいたい想像できたから実際に会ったときにズレを感じることもなかったです。
今の旦那以外にお付き合いに至った方はいなかったのですが、真面目な方ばかりで皆さんいい方でした。
女性をお姫様扱いする素晴らしき家訓
りな:旦那さまとのお付き合いはどんな風に始まったんですか?
ペアーズでメッセージのやりとりをして、ふたりで会うことになったんです。初対面なのに4時間くらい話しました。会ったのが彼の家の近くだったんですけど、帰りは車で送ってくれて。
私の家までは2時間くらいかかったので、その間もたくさんしゃべってましたね。それで、家に帰ったら彼から電話がきて告白されて、お付き合いすることになりました。
りな:やっぱりガンガンアプローチされたんですか?
ガンガンですよ!(笑) 外国人とお付き合いしたのは初めてだったので、こんなにすごいんだ!ってびっくりでした!噂どおりだと思いました。
りな:やっぱり日本の男性とは違うんですか?
そうですね、違うと思います。スキンシップもだし、言葉もスゴイです。ストレートになんでも言うし、いちいち「かわいいね」とか言うんですよ!(笑) おばあちゃんになっても言い続けてくれるそうです(笑)
りな:素敵! 旦那さまは日本にきて長いようですがそこはやっぱりお国柄なんですかね?
ペルーの人はポジティブな人が多いらしいんですけど、彼はとてもネガティブだし根暗なんですよ(笑)。逆に私は結構ポジティブなタイプなんでいつも私が引っ張る感じです。でも心の奥はラテンな感じがしますね。
お父さんから「家族の中で女性は大切にしなさい」「お姫様のように扱いなさい」という教育を受けてきたそうです。なので恋人や奥さんのことはプリンセスとかハニーとか呼ぶんだそうです(笑)
りな:プリンセス!!え、じゃあ…
はい、私もプリンセスって呼ばれてます(笑)
りな:おー!!(笑) ペルーではそれが一般的なんでしょうか?
どうなんでしょうか…もしかしたら彼の家族だけかも?でも「女性を大切にする」というのは国民性みたいですよ。
彼も本当に優しいし、レディーファーストです。私はちょっと変わった食べ物がすきなんですけど、彼はそれにも付き合ってくれますし、料理も上手なんですよ。元々シェフだったみたいです。
りな:えっ、もしかして?
あ、料理は全部彼がやってくれます。わたし結婚してからほとんど料理やってないかも(笑)毎日私のお弁当まで作ってくれるんですよ。まさかお弁当まで作ってもらえるとは(笑)
りな:うらやましすぎる!!ケンカとかはするんですか?
そうですね、実は怒るときも結構激しいんです。溜めこまないというか、その場で全部言ってきますし。ディベートが大好きなのでひとつひとつ理由を求めてきますね。
ちょっと大変な時もあるけど、その場で解決っていう感じなので、最後はお互いに謝ってハッピーな感じで終わるんですよ。引きずることがないんです。
りな:他に大変なこととかありますか?文化の違いを感じることは?
そうですね、実はあんまり感じてないんですよね。彼は日本語がペラペラだし納豆とかたまごかけご飯とか日本食が好きなんですよ(笑)
宗教関係も心配いらないみたいです。もともとあまり信仰が強いわけじゃないので、どっちでもいいよって言ってくれてます。
ただ、ペルーの人がみんなそうかは分からないですけど、日本人みたいにひとりの時間がほしいっていう感覚がないみたいなんです。自分だけの時間をもつっていう文化がないみたいですね。
私はひとりで何かしたい時もあるし、海外旅行もひとりで行ってたので、自分だけの時間がほしいときもあります。でもそういう文化自体がないみたいなので、全く理解ができないみたいなんです。
なので、理由を話して納得してくれるまで説得するみたいな感じです。でもこれに関してはまだ納得してくれてないんですよね。大変なのはそれくらいかな。
りな:じゃあ大好きな海外旅行もしばらくは…
そうですね、いつも一人で行ってたんですけど、しばらくはお預けかな…
りな:何をするにも一緒がいいってことなんですかね?
ですかね。彼のご両親はとっても仲がいいんです。日本にいたときは同じ会社で働いていたので、朝は一緒に会社に行って、ランチも2人で食べて、一緒に帰って、土日も一緒にいるので本当にずっと一緒にいたみたいです。いまだに腕を組んで歩いたりするくらい仲がいいしラブラブですね。だから彼にとってはそれが普通なんですよ。
おかげで私もプリンセス扱いで毎日しあわせです(笑)。あと、ペルーの人って家族をすごく大切にする人が多いみたいです。もちろん日本でもそうだとは思うんですけど。
彼の場合、私になにかあったら仕事を休んででも駆けつけてくれちゃうんですよね。私だけじゃなくて両親に対してもそうなんですけど、例えば体調が悪かったら仕事を休んで病院に連れて行ってくれたりとか。日本ってそこまでできる人はあまりいないと思うので、結構ビックリしましたね。
私は「有給もったいないな」とか思っちゃうんですけど(笑)。でもやっぱり嬉しいし、一生大事にしてくれそうだな、って感じますね。
国際結婚はお互いに理解する心が必要不可欠
りな:本当にお幸せそうですね!
はい。ただ、実は彼、日本語が読めなかったんです。
りな:え!?ではどうやってやり取りを?
ペアーズは雰囲気でやっていたみたいです(笑)。今は翻訳アプリとかがあるので、読めなくてもなんとかなるみたいですね。バレないように頑張っていたみたいで、会うまで分からなかったです。
最初に会ったとき、私が待ち合わせ場所をメールで送ったんですけど、それが漢字だったんです。彼はそれが読めなかったみたいで、待ち合わせ場所に来れなくて、連絡もつかなくて結局2時間くらい待たされました。
りな:え!!2時間待ってたんですか!?不安じゃなかった?
そうですね、不安でしたけど待ってました(笑)
りな:器が大きい!!逆に細かいことを気にするタイプだと難しいんですかね?
私は割と大らかなタイプかもしれません。ペアーズの検索条件もグローバルな人ということ以外は年収も学歴も特に指定してませんでしたし。
私も働いてるし、海外旅行以外にそんなにお金を使うこともないので、本当に人柄と愛情重視で、そのあたりは気になりませんでした。これからの結婚生活でも、お互いに分かり合える関係を築いていければ、そこが一番大事だと思ってます。
りな:国際結婚に不安はありませんでしたか?
私自身はほとんどなかったけど両親はやっぱり心配してると思います。はっきりとは言わないけど、本音はやっぱり日本人と結婚してほしかったんじゃないかな…とは思いますね。
でも、もともとひとりで海外に旅行やボランティアに行ってたので、「やっぱり」とも思っているみたいです(笑)
ただ、日本にはまだまだ国際結婚が浸透していないみたいなので、将来子供ができたときに、苗字がカタカナになったり彫りの深い顔立ちだったりすると、子供が大変な思いをすることもあるかもしれない、という不安はありますね。
なので、日本では国際結婚の場合のみ夫婦別姓が認められていますし、苗字を変えない方向でいくことも考えています。そうすれば子供が私の日本の苗字を名乗ることになるので。
りな:お子さんが生まれたらスペイン語も話してほしいんですか?
そうですね、2か国語、3か国語を教えたいですね。自分が親にそうしてもらえてたら嬉しかったなと思っているので。語学は小さい頃からやった方がいいと思うので、英語、スペイン語は教えていきたいですね。
りな:結婚の手続きとかは大変でしたか?
大変でした!先にペルーで入籍してきたんですけど、日本みたいに届を提出するだけじゃないんですよ。書類もたくさん用意しなきゃいけないし、4万くらいかかるんですよ。あとチップも(笑)
手続きが終わるまで2週間くらいかかるんです。だから日本みたいに結婚記念日を自分たちで選べないんですよ。役所次第です。
自分の目でしっかり見極める
りな:国際結婚する際に知っておいた方がいいことは?
まず相手の母国に一緒に行くことが大切だと思います。その人が生まれ育った場所を、自分の目で見てみるといいと思いますよ。
それから家族や友人に直接会って、どんな人たちなのか見た方がいいです。親戚がすごく多い可能性もあります。私の旦那さんは日本だけでも100人以上いるらしいです。
りな:100人!!スゴイですね。
関係性も日本よりすごく深いみたいですし、大晦日は親戚が勢ぞろいするみたいです。私は核家族で育ってるのでちょっと不安だったんですが、彼は親戚付き合いなどが苦手でほとんど参加していないみたいなので、心配いらないみたい。私はまだラッキーな方だったのかもしれないですね。
りな:旦那さまのご両親との関係はどうですか?
ご両親はもうペルーに帰国しちゃってるんですけど、最近まで日本で暮らしていたのでその間は何度もお会いしてます。実は日本語が話せないんですけど、幸運にも私のことは気に入ってくれているみたいなので、良い関係は築けていると思います。
りな:最後に、今、幸せですか?
はい!とても幸せです。もちろん大変なこともあるけど、彼となら明るくて笑いの絶えない、愛にあふれた家庭を築いていけると思います。
編集後記
憧れだった国際結婚の夢を叶えた裕子さん。育った環境が違うことからこの先苦労することもあるかもしれない。
しかし、お互いが納得いくまで話をすることができるふたりなら、きっと乗り越えていけるはず。
国際結婚には色々なかたちがある。外国人と結婚して日本に住み続ける人もいれば、相手の国で一緒に暮らすひともいるだろう。
そこには文化や言語、宗教、家族など様々な問題が生じる。しかし、大切なのはお互いを思いやる気持ち。
自分にとって何が大切かは人それぞれだが、外見や年収だけにとらわれず、先を見越して本当に大切なものを見極めることができれば、言語や文化が違っても十分幸せになれるのかもしれない。
裕子さんありがとうございました!